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Perfume初のコンセプトツアー

Perfume 3rd Tour 『JPN』は、昨年11月にリリースされたアルバム『JPN』と同じツアータイトルが付けられました。
文字通り、アルバムを引っ提げてのツアーです。
これは、1st Tour 『GAME』、2nd Tour 『直角二等辺三角形TOUR』から継承されているスタイルです。

しかし、今回は前2回のツアーとは明らかに違う特徴があります。
それは、「コンセプトツアー」だという点です。


今回のツアーのキャッチフレーズはこれです。

『今、私たちにできること』

『JPNスペシャル』中でメッセージとして伝えられますので間違いないでしょう。
このキャッチと、MCの内容をから察するに、コンセプトはこうでしょうか。

『日本の元気を繋げよう!』

震災で傷ついてしまった日本だけど、日本は元気で素晴らしい国。
今こそそれを思い出そう!そして繫がろう!
そのために私たち(Perfume)ができることを一生懸命やります。
私たちはPerfumeでいることしかできないから、そのパフォーマンスで皆に笑顔になってほしい。
それが私たちの願いです。

コンセプトの背景にあの震災があることも、MCで明かされています。
とても強いコンセプトです。

しかし、ここに面白い現象が起きているんです。
アルバム『JPN』はコンセプトアルバムではないと言うことです。
全14曲中、9曲がシングル曲のため、むしろ「ベストアルバム」に近い内容です。
しかもタイアップ曲が多く、曲調も歌詞も統一性がありません。
そんな、コンセプトアルバムではない『JPN』を引っ提げての、コンセプトツアー『JPN』。
それを可能にしたのは、中田さんの楽曲の特徴を上手く活かしたことと、ライブの演出にあると思います。

まず、中田さんの歌詞にはこんな特徴があります(おさらい)。

・ストーリーを重視しない
・登場人物が特定されない

一言でいえば「いろんな訳し方ができる」というのが特徴なんですよね。
だからこそ、演出によって新たな意味やストーリーを与えられて、このツアーをコンセプトツアーにすることができたと思うワケです。

セトリを見てみましょう。
会場によって若干の違いがありますが、基本の(当初の)セトリはこうです。


jpnsl2.jpg  
※クリックで拡大します


このセトリには次のような特徴があります。

①アルバム『JPN』収録曲(水色部分)が核になっている
②コンセプト曲(赤)が散りばめられている
③鉄板曲(オレンジ部分)が散りばめられている
④メドレーは2008年の曲が核になっている

コンセプトを伝える”メッセージ性”を大切にしながら、このバランスの良さは素晴らしいです。

<①アルバム『JPN』収録曲が核になっている>
アルバム『JPN』を引っ提げてのツアーですから当然ですね。
水色の部分に曲が集中しているのが判ります。
しかし、楽曲ごとに与えられた演出によって、曲のイメージはコンセプトに沿い、それぞれの役割を果たしています。

『The Opening』の厳かさは、このツアーに込めた真摯な想いを強烈に印象付けます
『レーザービーム』の圧倒的なレーザーとのコラボは、Perfumeのパワーを強制的に認めさせます
『Have a Stroll』の優しさは、平凡であることの幸せを教えてくれます
『時の針』の感情を殺したパフォーマンスに、かえって想いが浮き彫りになります
『微かなカオリ』の等身大でかわいらしい願いは、肩の力を抜いてくれます
『スパイス』でステージがせり上がるのは、視点を変えて得られる気付きを与えてくれます
『ねぇ』は、海外で人気の曲なのを知っているのでしょうか
『心のスポーツ』の楽しさと一体感は、ライヴを印象付ける曲としてラストに相応しいです

<②コンセプト曲が散りばめられている>
赤く塗りつぶした曲は、このセトリの中で特に強いメッセージを感じる曲です。

『VOICE』で、繋がろう!と呼びかけています
『エレクトロ・ワールド』で、再生を願っています
『GLITTER』で、ひたむきな願いを天に届けます
『MY COLOR』で、想いをひとつにする喜びを会場全体で体現させてくれます
『Dream Fighter』は、Perfumeからみんなへのエールです

<③鉄板曲が散りばめられている>
オレンジに塗りつぶした曲は、外せない曲たちです。

『ワンルーム・ディスコ』の最初のシャウトで、観客はPerfumeに会えた喜びを噛みしめます
『ポリリズム』はPerfumeの代表曲、ポリループ明けの客席の光景はPerfumeライヴの象徴です
『FAKE IT』は、もはやライヴを最も熱くする曲です
『ジェニーはご機嫌ななめ』は、メンバーの名前を全力でコールできる嬉しい曲です
『チョコレイト・ディスコ』もPerfumeの代表曲かつ最も楽しい曲です

<④メドレーは2008年の曲が核になっている>
緑の部分です。
ブレイク期の人気曲なのにメドレーにしているのは、いかにコンセプトを大切にしているかが窺えます。


コンセプトアルバムではない『JPN』の収録曲を核にしながらコンセプトツアーに仕上げている手腕に唸らざるを得ません。
しかも、鉄板曲や旧曲もバランス良く散りばめて、充実した内容になっています。
緩急を付けること、そして山を作ることで、すべての曲のインパクトを増幅させています。

素晴らしいですね。

何度行っても、毎回メッセージに打たれて涙するわけです。
喜びに震え、楽しさに我を忘れるわけです。


こうしてPerfumeは、自分たちが巻き起こした各地の笑顔を吸収しながら、被災地に、そして全国に元気を届けました。 


でも、謙虚な彼女たちの本当の想いは、次のような感じなのだと思っています。



みなさんの中にある元気を、笑顔を、素晴らしさを、みなさん自身に気づいてほしいんです。
私たちにできることは、そのタカラモノを覆い隠しているモノを取り払うことです。
せめてライヴ中は、背負うものを降ろして、心からワクワクを感じてほしい。
それが、私たちの願いです。




※異論は認めます(笑)






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コメント

異論など
ありません。
Perfumeは、いや、チームPerfumeは自分達が出来うる最高級の『出来る事』を私達に示してくれたのです。

一緒に悲しみにくれるのではなく、
元気、勇気を与えてくれたのです。

それこそが彼女らがPerfumeとしてこの世界に生まれた運命だったかの様に。
はじめまして。
まさに。そういう三人の想いを、今回のツアーには感じました。

個人的にはワンルームディスコもコンセプトの中核を成す曲かなと思いました。
エレワの後に置くことで、生活していた場所から離れざるを得なかった人達の想いと、そして彼らへのエールという意味を持たせたのかな、と。

こんなメッセージ性の強い、それでいてメッセージの押し付けにならない楽しめるライヴが出来るグループになっていたことに、頼もしさを感じたツアーでした。
>こたつねこ(大阪)さん
コメントありがとうございます^^

>自分達が出来うる最高級の『出来る事』を私達に示してくれたのです。

そうですね。
それも、想いだけではなく、考え抜かれたステージにPerfumeの成熟を感じます。
特にセトリはあ~ちゃんに追うところが大きいようですし。

>それこそが彼女らがPerfumeとしてこの世界に生まれた運命だったかの様に。

運命なのかもしれません。
でも、神だ仏だと彼女たちを祀り上げるのは個人的には反対です。
彼女たちはひたすら願い祈っている、ちっぽけな人間なんです。
だからこそ僕たちに勇気を与えてくれるんですよね(^^)/
いつまでも自然体でいてほしいですね。
JPN
今回はアルバムのタイトルから感じるものがありました

また ツアー本編も

音楽の力 そういう見えない力がどれだけ大きいか そして必要とされているか
そういう状況に対し チームPerfumeの『今、私たちにできること』 は大きく力を発揮したと思います

言葉で表すなら 今回のツアーは まさに 秀逸 でした

やはり 中田さんはすごい

点と点を つなげましたね。。

同じように みなさんの思いも。。。
>非公開のコメ主さん
コメントありがとうございます^^

>だからこそWOWOWでもあえてJPNスペシャルが放送されたのですね。

そうかも知れませんね。
あのメッセージがストレートに表現されていますから。
『JPNスペシャル』で伝えたいことは『Perfumeの掟』とは違うんですよね。

>そうなるとDVDの初回版には何かが目玉として収録されるのか。

オフショットやMC集だといいなぁ(*^_^*)
でも、個人的には沖縄の花火が収録されると思っています。

メール拝見しました。
あちらから改めてご連絡しますね(^^)/
>satさん
コメントありがとうございます^^
はじめまして(^^)/

>個人的にはワンルームディスコもコンセプトの中核を成す曲かなと思いました。

そうですね~(^^)
NHKの「明日へ」でワンコがフルで披露された時に、そういうメッセージを感じました。
参考記事⇒http://electrocat.blog113.fc2.com/blog-entry-619.html

ツアーで、ワンコの最初にあ~ちゃんがシャウトする時、そこに集まった観客に「みんなに会いに来たよ!」という想いを感じましたので、今回はそのような位置づけにさせていただきました。

>こんなメッセージ性の強い、それでいてメッセージの押し付けにならない楽しめるライヴが出来るグループになっていたことに、頼もしさを感じたツアーでした。

楽しむこと、願い祈ること、繋がること。
このツアーで僕が受け取ったものはこの3つが大きかったです。
マイカラの前にあ~ちゃんからこんなメッセージがあります。
「みんなの心をひとつにしましょう!1回しかないから・・・」
これは、繋がることと、悔いを残さないようにしよう!と受け取れます。


おっしゃるように、押し付けではなく、自然にそういう気持ちにさせられるところが素晴らしいですね(*^_^*)
>Toastさん
コメントありがとうございます^^

>音楽の力 そういう見えない力がどれだけ大きいか そして必要とされているか

音楽を核とする総合エンターテイメントでしたね。
ダンスも、演出も、できることをすべて盛り込んでやり切りました。
素晴らしい「作品」でした。
秀逸・・・この言葉がホントに相応しいと思います。

>やはり中田さんはすごい

中田さんはすごいですけど、このツアーはPerfumeとMIKIKOさんが中田さんの作品の良さを知り尽くしていて、上手く使ったなぁと感じます。

>点と点を つなげましたね。。
>同じように みなさんの思いも。。。

何度も参加したくなるのは、あの「繋がっている感」を何度も感じたくなるためだったのか知れません(*^_^*)

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